どうもこんにちは。
さて、今回はスター・ウォーズ/最後のジェダイの感想を書きたいと思います。
評価は以下の通り。
① 3.5点(その映画の分野での評価、満点5点)
② 3.0点(一般的な意味における「映画」での評価、満点5点)
③ 【どっちでもいい】(結局、見るべきか)
④(特設) 1.0点(シリーズものの続編として、満点5点)
いや、驚きました。もともと悪評を耳にしていたので全く期待せずに見たのですが、その予想の10倍は面白くなく、ビビりました。
今回はネタバレしまくってますので注意してください。
①その映画の分野での評価
これは難しいですね、SFとしては。SFファンタジーといったほうが良いかもしれないが、そこまでファンタジーでもない。
映像は綺麗なんです。お金をかけているので。それは昨今ではもはや前提と化しています。
一つ気になったのが、どうも製作陣が真空で呼吸できると勘違いしているのではないかと思うぐらい、真空と人間の距離が近い。最初の方のローズの姉が爆弾を投下する場面では、自分のすぐ下のハッチが宇宙空間へと開いているのに、彼女は平然としていました。また、戦艦の戦闘機が出入りしているエリアでも誰もが平然と呼吸していましたが、一体どうなっているんでしょうか。気圧があるなら一瞬にして外に吸い出されるし、真空ならお前らは一体なぜ呼吸できているのか。
一番笑ったのはレイアが宇宙空間に放り出された後、”フォースによって”帰還したところです。いや、なんでやねん。フォースは物理を超越するのでしょうか。気圧とつり合うような血圧があるために、宇宙空間では人間の体は一瞬で爆散すると思うのですが、彼女は全く平然としていました。宇宙服も着ていないのに。そして、フォースにより帰還。いろんな意味でこの映画で一番とんでもないシーンでした。「は?」と思いながら爆笑しました。
このシーンの問題点をまとめると、
①宇宙空間で生身でなぜ大丈夫なのか。フォースか?
②レイアはいつからそんなにフォース使いが上手くなったのか?
③フォースで宇宙空間移動できるのか?
の三点ですかね。無茶苦茶です。
②一般的な意味における「映画」での評価
この映画は本当にカオスです。映画としてカオスです。収拾がついていません。一番言いたいのが、この映画は主役級の人物が多すぎるんですよ。レイ、カイロ・レン、フィンはまだ分かるとしても、ポー、スノーク、ローズ、ルーク、レイアなどの本来脇役であるはずの人物の役割がそれぞれデカすぎるし、その分描く時間も長い。バラバラで収拾がついていないんですよ。主役級が多すぎて、結果として全員のストーリーの密度が小さいんです。
カイロ・レン・・・気持ちの整理がついたのか、ついてないのかもよくわからないまま、組織のトップに就任。以上。
フィン・・・作戦により敵の戦艦に潜入するも、失敗。以上。
ポー・・・冒頭で作戦を一応成功させた。以上。
スノーク・・・さんざんカイロ・レンを見下していたのに、そいつに殺された。以上。(は?)
ローズ・・・フィンと同じ。以上。
ルーク・・・島で欝だったがレイに希望を見出し、精神体としてカイロ・レンとちょっとだけ戦い、死亡。以上。
レイア・・・部隊を指揮していたが、死亡。かと思いきや、生還。気を失っていたが、その後意識を取り戻した。あとは逃げるだけ。以上。
いや、これは何なんだ。誰一人まともに成長したりしていない。強いて言うならルークぐらいか。結局死ぬので救いようが無いが。
まずレイの成長が無さ過ぎる。一番の主人公でしょう。フォースで岩浮かせただけの成果かよ。笑 そして出自も謎のまま。何か出してくれよ。
カイロ・レンは結局ダークサイドに落ちきったのかそうでもないのかが全くわからない。恐らく落ちきってないのですが。さらにそのうえでファースト・オーダーのトップに就任、あの中二マインドで。そんなやつが組織のトップに立ってもやっていけるわけがないことぐらい自分でもわからないのか。中二だから無理か。意味不明。
フィンとローズは今回結局のところ、なんにも成果を出せませんでした。何もしていないに等しい状態です。ポリコレ補正要因のローズはもはやどうでもいい、コメントする気も出ないですよ。問題はフィンです。彼は前回一応の主人公の一人ではなかったのか。今回は動き回っただけでなんら成長なし。もともとそれだけの役割という設定なのだろうか。非常につまらない。
ポー。今作は彼を大きく描きすぎではないだろうか。かれは基本的にただのパイロットだと思うのだが、今回は彼が狂言回し的に進行の軸になっている。別にキーパーソンですらないのに。笑えますね。
スノーク、お前は一体なんだったんだ。直前までフォースでさんざんカイロ・レンをいびり倒していたのに、一瞬で体真っ二つとは。一体どうしたんだ。だいたいお前は何者だったんだ。誰だお前は笑。彼が一体何者だったのかの掘り下げは一切無し。これはかなり驚きでした。何がしたいんだ製作陣は。理解に苦しむ。
ルーク。色々と彼の行動は良く分からない。レイにもっと色々教えてやれよ!笑 何をやっているんだ。レイが帰ってしまったあと、なぜかジェダイの書物を焼こうとする。なぜなのか?意味が分からない。さらにそこにヨーダ降臨。は?まあそれはいいとしても、そのヨーダが書物を焼かせる。は?いやいやいや、どういうことなんだ。その後にかつての弟子カイロ・レンとちょっとだけ戦うシーンはまだ良かった。しかし、その後死亡。は?死ぬほどだったのか?おいおいおい。今後どうするんだ。しかも死に方がよくわからい。比喩としての死亡描写なのか物理としての死亡描写なのかどっちなんだ。消えてしまった。笑
レイアはいつからあんなに強くなったんだ。あんたは昔からずっと司令塔という温室でぬくぬくと不安そうな顔して様子を見てきただけの役割じゃないのか。誰かに修行でもつけてもらったのか?宇宙空間でも生きられるとかフリーザかよ。意味不明。そしてキャリー・フィッシャーさんが亡くなったために次回は登場せずとのこと。一体どうするんだ。
さらに、物語としてもスケールが小さすぎる。旧シリーズのスターウォーズでは、ダース・シディアスという(スノークの千倍は)強大な謎の皇帝が、ずっと後ろに控えながら巨大な帝国軍を指揮しており、まさに宇宙規模での戦争なのだなという感じがひしひしと伝わってきたが、今作はなんなんだ。ラスボスが常に目の前にいる。そんなことあるか普通、笑。ゲームでもありえないぞ。終始目の前にいる。いわば物語の全容が視聴者の一画面で収束しているんですよ。画面外の様子が全く伝わってこない。いや、そもそも画面外の情勢が不必要と化しているのです、それが問題です。宇宙の一区画でちょっと戦闘してるだけ。スケール小さ。笑
④シリーズものの続編として
新しいスターウォーズだ!!!とおっしゃる方が時々いるが、もう勘弁してくれ。冷静になってくれ。私は別にスターウォーズオタクではないし、別に旧シリーズに思い入れもそんなにないが、これはもう冒涜レベルだろう。そもそも、キン肉マンがあまり出てこないキン肉マンⅡ世を見ているような、かつての輝かしい主役が欠如した虚無感がある。しかもストーリーがグダグダのバラバラで終わっている。スターウォーズの場を借りたただの茶番劇である。
まとめ
要は、スターウォーズはお金を生み出すシステムへと堕落したんですよ。エピソード10、11、12も決定したと先日報道されていたが、もう勘弁してくれ。ディズニー、お金大好きなんですね~。散々ポリコレとか平和・友愛を説く映画を作るわりに、お金大好きお金の亡者なんですね~。セレブリティー達のリベラルポーズをとりながらの気持ち悪い下卑た薄ら笑いが透けて見えますね、私には。笑えないですよこれは。
とりあえずハン・ソロは見ようと思います。劇場で見るかもしれません。ローグ・ワンがかなり面白かったのでスピンオフには期待してるんですが、どうもアメリカではこけたとか。不安です。
エピソード9は確実に劇場では見ないでしょうね。ありえない。レンタルで見ることになると思います。
ハア。ここまでつまらないとは思ってませんでした。
まあ、時間返せよこのB級映画!とまではいかないんですけどね。
やっぱりスターウォーズシリーズという色眼鏡のなせる業なのだろうか。